労働基準法と労働安全衛生法の両方ともに、法の適用については、事業場を単位として適用されます。

例えば、労働安全衛生法12条では、以下のように規定されています。

(衛生管理者)
第十二条  事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、都道府県労働局長の免許を受けた者その他厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業場の業務の区分に応じて、衛生管理者を選任し、その者に第十条第一項各号の業務(第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者を選任した場合においては、同条第一項各号の措置に該当するものを除く。)のうち衛生に係る技術的事項を管理させなければならない。

ここで、「政令で定める規模の事業場ごとに」とありますように(ここでの「政令で定める規模」=常時50人以上の労働者使用する規模のため)、「常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに」選任義務があるわけです。

もう一つの例えですが、労働基準法89条には、以下のように規定されています。

(作成及び届出の義務)
第八十九条  常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。

労働基準法の適用は、事業場単位ですので、例えば、
A事業場 8人
B事業場 7人
C事業場 6人
のように、事業場が3か所ある会社であっても、就業規則の作成義務は生じません。

労働基準法第108条では、「使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない」としています。

賃金台帳に記入する事項とは、次の事項です。

  • 氏名
  • 性別
  • 賃金計算の期間
  • 労働日数(1か月を超えて引き続き使用される者を除く日雇労働者については記入不要。年次有給休暇については労働日数として記入する。(昭23.11.2基収381号))
  • 労働時間数(管理監督者などの労働時間の適用除外者については記入不要)
  • 時間外労働時間数及び休日労働の時間数、深夜労働時間数
  • 基本給、手当その他賃金の種類ごとにその額(現物給がある場合はその評価額)
  • 賃金の一部を控除して支払った場合はその控除額

宿日直勤務の時間は断続的業務にあたるので、労働日数及び時間の欄、休日労働日数及び時間の欄には記入する必要はないとされています。(昭23.11.2基発3815号)

なお、この賃金台帳は、最後に記入した日から3年間保存しなければなりません。

また、労働基準監督署の臨検で調査の対象となることがありますので、必ず作っておきましょう。

労働基準法第107条では、「使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、日々雇い入れられる者を除く各労働者について調製しなければならない」としています。

この労働者名簿の記入事項は、次のとおりです。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 履歴
  • 性別
  • 住所
  • 従事する業務の種類(常時30人未満の労働者を使用する事業では記入しなくてよい)
  • 雇入れの年月日
  • 退職の年月日とその理由(退職の理由が解雇の場合はその理由を含む)
  • 死亡の年月日とその原因

この労働者名簿は、労働者の死亡や退職、解雇の日から3年間保存しなければなりません。

また、労働基準監督署の臨検で調査の対象となることがありますので、必ず作っておきましょう。

労働安全衛生法で、事業者とは、その事業の実施主体のことです。したがって、個人事業では事業主個人のこと、株式会社や有限会社などの法人では法人そのもののことです。

ただし、労働安全衛生法は、次のような一定の場合には、事業者以外の者も義務主体として規定しています。
・元方事業者(29条)
・特定元方事業者(30条~30条の2)
・注文者(31条~31条の3)
・請負人(32条)
・機械等貸与者(33条)
・建築物貸与者(34条)

また、労働安全衛生法での労働者の定義は、労働基準法と同じとされています。すなわち、実態として、使用従属関係が認められれば、他人の指揮命令下に使用されて、その労働の対償として賃金を支払われていれば労働者であるといえます。したがって、正社員、準社員、パートタイマー、アルバイト、派遣社員などの名称にかかわらず、労働者となります。

ただし、同居の親族のみを使用する事業における労働者と家事使用人は除かれます。

6月上旬より協会けんぽより社会保険の加入事業所に対して、被扶養者資格の再確認調査が実施されます。

<調査の手順>

(1)協会けんぽより、6月上旬より7月上旬にかけて「被扶養者状況リスト」「被扶養者調書兼異動届」が送付されます。

(2)被扶養者が現在も被扶養者の要件に該当するかを従業員に確認します。

  • 被保険者が被扶養者を生計維持しているか?(就職等していないか?)
  • 被扶養者の収入要件等を満たしているか? など

(3)確認後「被扶養者状況リスト」の「変更なし」「削除となる」「届出済」のいずれかにチェックを記入し、事業主欄にザバンと会社印を捺印します。

なお、削除となる被扶養者がいる場合には、「被扶養者調書兼異動届」を記入します。

(4)削除となる被扶養者がいない場合は、「被扶養者状況リスト(正)」のみを返信用封筒で8月1日までに協会けんぽに郵送します。

削除となる被扶養者がいる場合は、「被扶養者状況リスト(正)」と「被扶養者調書兼異動届(正と副)」に併せて、削除となる被扶養者の保険証を添えて、返信用封筒で8月1日までに協会けんぽに郵送します。

※ 「被扶養者状況リスト(副)」は事業主控えですので、提出せずに保管します。

(5)「被扶養者調書兼異動届(正と副)」と保険証を提出した場合には、「被扶養者調書兼異動届(正と副)」は日本年金機構に回送され、処理されます。