リスクアセスメントとは、職場の潜在的な危険性又は有害性を見つけ出し、これを除去、低減するための手法のことです。

労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針では、「危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置」の実施、いわゆるリスクアセスメント等の実施が明記されていますが、平成18年4月1日以降、その実施が労働安全衛生法第28条の2により努力義務化されました。

また、その具体的な進め方については、同条第2項に基づき、「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」が示されています。

<参考>労働安全衛生法

(事業者の行うべき調査等)
第二十八条の二  事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等(第五十七条第一項の政令で定める物及び第五十七条の二第一項に規定する通知対象物による危険性又は有害性等を除く。)を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。ただし、当該調査のうち、化学物質、化学物質を含有する製剤その他の物で労働者の危険又は健康障害を生ずるおそれのあるものに係るもの以外のものについては、製造業その他厚生労働省令で定める業種に属する事業者に限る。

2  厚生労働大臣は、前条第一項及び第三項に定めるもののほか、前項の措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。

3  厚生労働大臣は、前項の指針に従い、事業者又はその団体に対し、必要な指導、援助等を行うことができる。

労働安全衛生法で、事業者とは、その事業の実施主体のことです。したがって、個人事業では事業主個人のこと、株式会社や有限会社などの法人では法人そのもののことです。

ただし、労働安全衛生法は、次のような一定の場合には、事業者以外の者も義務主体として規定しています。
・元方事業者(29条)
・特定元方事業者(30条~30条の2)
・注文者(31条~31条の3)
・請負人(32条)
・機械等貸与者(33条)
・建築物貸与者(34条)

また、労働安全衛生法での労働者の定義は、労働基準法と同じとされています。すなわち、実態として、使用従属関係が認められれば、他人の指揮命令下に使用されて、その労働の対償として賃金を支払われていれば労働者であるといえます。したがって、正社員、準社員、パートタイマー、アルバイト、派遣社員などの名称にかかわらず、労働者となります。

ただし、同居の親族のみを使用する事業における労働者と家事使用人は除かれます。

特定元方事業者とは、労働安全衛生法において、元方事業者のうち、建設業と造船業(これを「特定事業」といいます。)を行うものをいいます。

なお、元方事業者とは、労働安全衛生法において、業種にかかわりなく、一の場所において行う事業の仕事の一部を下請負人に請け負わせているもので、その他の仕事は自らが行う事業者をいいます。

事業の仕事の一部を請け負わせる契約が二つ以上あるため、その下請負人がさらに孫請けに下請させるような数次の下請負関係があるときは、その請負契約のうちの最も先次の請負契約における注文者が、元方事業者となります。

元方事業者とは、労働安全衛生法において、業種にかかわりなく、一の場所において行う事業の仕事の一部を下請負人に請け負わせているもので、その他の仕事は自らが行う事業者をいいます。

なお、事業の仕事の一部を請け負わせる契約が二つ以上あるため、その下請負人がさらに孫請けに下請させるような数次の下請負関係があるときは、その請負契約のうちの最も先次の請負契約における注文者が、元方事業者となります。

労働安全衛生法で定められている職長教育とは、どのようなものでしょうか?

 

労働安全衛生法第60条では、次のように定められています。

事業者(会社)は、その事業場の業種が政令で定めるものに該当するときは、新たに職務につくこととなつた職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対して、次の事項について、安全又は衛生のための教育を行なわなければならない。

① 作業方法の決定及び労働者の配置に関すること。

② 労働者に対する指導又は監督の方法に関すること。

③ 建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること。

④ 異常時等における措置に関すること。

⑤ その他現場監督者として行うべき労働災害防止活動に関すること。

ここで、「その事業場の業種が政令で定めるもの」とは、次の業種です。

① 建設業

② 製造業。ただし、食料品・たばこ製造業(うま味調味料製造業及び動植物油脂製造業を除く。)、繊維工業(紡績業及び染色整理業を除く。)、衣服その他の繊維製品製造業、紙加工品製造業(セロフアン製造業を除く。)、新聞業、出版業、製本業及び印刷物加工業を除く。

③ 電気業

④ ガス業

⑤ 自動車整備業

⑥ 機械修理業

 

また、この職長教育の内容や時間についても、次のように詳しく定められています。

① 作業方法の決定及び労働者の配置に関すること。(2時間以上)

一 作業手順の定め方

二 労働者の適正な配置の方法

② 労働者に対する指導又は監督の方法に関すること。(2.5時間以上)

一 指導及び教育の方法

二 作業中における監督及び指示の方法

③ 建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること。(4時間以上)

一 危険性又は有害性等の調査の方法

二 危険性又は有害性等の調査の結果に基づき講ずる措置

三 設備、作業等の具体的な改善の方法

④ 異常時等における措置に関すること。(1.5時間以上)

一 異常時における措置

二 災害発生時における措置

⑤ その他現場監督者として行うべき労働災害防止活動に関すること。(2時間以上)

一 作業に係る設備及び作業場所の保守管理の方法

二 労働災害防止についての関心の保持及び労働者の創意工夫を引き出す方法