試用期間とは、法的にどのような期間なのでしょうか。

 

試用期間については、その法的性質を定めた実定法規はありませんので、個々の契約の内容が重要と考えられています。

一般的には、試用期間中は、解約権留保付労働契約が成立していると考えられています。

この解約権留保付労働契約とは、試用目的に基づく解約権(本採用拒否などの条件にあてはまった場合には、その解約権(すなわち解雇権)を行使することができる権利)が付けられてはいますが、本採用後とほぼ同様の労働契約が成立しているとする見解が有力です。

これによれば、本採用の拒否は、労働契約の一方的解約(解雇)を意味しているため、労働者は、その本採用拒否の適法性を争うことができます。

判例も同様の見解をとっており、①試用者を一般従業員と同一職務に従事させていること、②労働条件に間違いがないこと、③本採用時に特別の手続がとられていないことなどから、試用期間を解約権留保付の労働契約関係と判断しています。

一般に、この試用制度は、職務遂行能力のテストのためという本来の意味での「試用」という部分は少なく、実際には、むしろ採用した以上は正社員として長期雇用に組み入れ、教育訓練や能力開発を行う期間という意味合いも強いのが実情です。

したがって、このような「試用」については、有期労働契約とは異なり、解約権が留保されているにしても、当初から期間の定めのない労働契約が成立していると解されています。

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